最近の若者、ノリと勢いで上京し過ぎじゃないですか?
上京したい理由ランキングで、オカンが止めに入る確率第2位・3位を争うのが「ロックバンド」と「お笑い芸人」。ちなみに1位は「ヲタ活」です。地方のお母様方各位は頭にたたき込んでおいて下さい。子供が下北沢か秋葉原に住みたいとほざきだしたら親は真っ先に止めに入るべき。Eラン専門学校卒業生が所望するワーキングホリデーくらい危険な選択。犬が歩かなくても常に棒に当たってるレベルで危険。
そんな危険度の高い上京理由の「ロックバンド」ですが、親が心配する暇すら与えず光の速さで上京してったバンドがいます。
タカナミって知ってますか?2018年に北海道の釧路で結成されたロックバンドで、2019年には既に東京に進出というノリと勢いだけでやってるキチガイ集団。
というか釧路って知ってます?私北海道出身だから知ってるんですけど、釧路ってあれだぞ。ゴミ捨て場にカラスよけのCDがぶら下げてあるような廃れた市。それが釧路。音楽を邪険に扱うな。
今回はそんな勢いまかせのバンド、タカナミのMVに逐一小言を垂れていきたいと思います。
とりあえず一曲。
私は数ある『東京』と名付けられた曲の中でこの曲が一番好き。嘘。フジファブリックの次。
イントロから良い。このシューゲイザーかのような声に合わせた倦怠感に溢れるサウンドが、背伸びをしてない等身大の東京。ボーカルがピンで歩くだけのMVがマジで金無い感を最強に臭わせていて好感度が高い。
どうせ頭ん中セックスばっかなんだろ おしゃれバンドマン
尖り過ぎだろ。デュエルマスターズで試合の終盤に満を持して召喚されるカードか、と言いたくなるくらい攻撃力のある歌詞。そこら辺のおしゃれバンドマンはすぐにMVに女を使うな、マジで。
爆音で聞け。
音がゴミ。
ノイズというか、ゴミ屑のような爆音。そういうあどけなさというか青臭さが、やっぱりこの歳のバンドにしか出せない良さだと思うんですよね。良くも悪くもこの年代のバンドにしか作れない曲。洗練されるな。
頼むからどこぞのレコード会社はこのバンドを引っ張ってご丁寧なミックスとかしないでやって下さい。スタジオ入って一発撮りくらいで一番良い音が撮れるバンド。そういう投げやりさがこのバンドの持ち味。
余談だけど、曲の冒頭で金無いのにスマホを壊すの止めて下さい。何を表現したかったのかは知らないが、たった5秒間のためにこの数万円はデカい。親が泣いてる。勘弁してやって下さい。
令和になっての、この曲。
マジでわけが分からない。
令和になってそうそう平成を叫ぶな。
演奏の荒削りさと声のあどけなさも全体的な投げやりな感じも全く変わってないんだけど、メロディーが圧倒的に良くなった。曲構成も独特になって、更に疾走感が加わり現代社会に悶々とする10代にぶっ刺さりそうな曲。マジで、ぶっ刺さって心臓えぐられたい。
どうでもいいけど、ギターの奴はタンクトップ通り越して脱ぎ散らかすな。
古き若き良さ。
若いバンドにしか出せない良さって、個人的に2種類あると思ってて、一つがandymoriっぽさでもう一つが青春パンクっぽさ。でも、タカナミはこのどっちにも当てはまらないんですよね。どうしようもなく泥臭くて、投げやりな感じ。これぞ何でもありのロックが担うべき仕事!っていう部分をドストライクでやってくれてる。
実家でむしゃくしゃしている今の10代にこそ、こういうロックを聴いて欲しい。演奏が完成されてなくても、多少荒削りでも、良い曲ってあるんだなっていうのを知って欲しい。良い大人が高いレコーディングスタジオ借りて、必死こいて作成された音源なんて耳に優し過ぎるに決まってるだろ。金が無いからこそ出来る良い音楽に、一度触れてみて下さい。
▼コチラもどうぞ。
『錯乱前線』みたいなドストライクなパンクロックの希少価値が近年高まってる
『ハシダヒロヤ』の反社会勢力で世の中の綺麗ごとに泥を塗りたくりたい