「ラップなんて聞けるか!」という意識を一瞬で改革する2つの動画【ヒップホップ入門:第二弾】

ヒップホップ
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前回の記事『ヒップホップが好きだって言うのを恥ずかしがるのが、ずっと恥ずかしかった【ヒップホップ入門:第一弾】』に引き続く第二弾です。

リリックを聴くこと

 前回記事で、ヒップホップは「リリックを聴いてなんぼ」だというお話をしたんですけど、全うに社会生活を営んでおられる皆様にヒップホップが受け入れられにくい理由って、「リリックをどう楽しむのかが分からない」からだと思います。心底、コレだけだと思う。

 例えば、柔道で技がキマってても、その技の難易度がどれだけ高くて、何点入るのかが試合中に分からないと、見てたって大して楽しくないワケです。これと同じ事が、ヒップホップでは起きています。

 なので今回のトピックは、社会で全うな人生を歩んでいるインテリ系の皆様に送る、ヒップホップを楽しむために押さえるポイント2つ。これだけは見て欲しい。イヤホンをご準備の上、どうぞ。

パンチラインとは何か

まずはコチラの衝撃映像をご覧下さい。


 衝撃映像としか形容のしようがない、フリースタイル奇跡の一戦です。この動画をしばらく朝の目覚ましに起用していた運営主は相当キチガイですが、これを見たらホントに一発で目が覚めます。

 柄シャツ×オールバックで威圧感しかない男性、『呂布カルマ』の重すぎるパンチラインが異彩を放っていますね。

パンチライン解説

ヒップホップ界では言わずと知れた呂布カルマとENEMYのMCバトルなのですが、最後の呂布カルマの言葉を引用します。

これがボクシングならあり得ねえ
言葉のウエイトに差がありすぎる
お前ブンブン飛び回るジュニアフライ級?
俺ならガードの上からでも一発でぶっ飛ばす
見たまんまスーパーヘビー級


 こういうのが、パンチライン。

「これがボクシングならあり得ねえ」という疑問の残る言葉で始めて、着地点であり得ないくらいの攻撃力を持っているのが震えます。

 つまり、パンチラインはMCバトルにおける『対戦相手に対する打撃』であり、『観客に対する衝撃』です。


 細かい点をみると、『ジュニア』と『スーパー』の母音で踏んでいたり、『ブンブン』と『ジュニアフライ級』のフライ(ハエ)がかかっていたり、『ウエイト』と『上から』でも踏んでいたりで、言葉選びとラップのスキルが露呈し放題なんですけど、その辺りを抜きにしても、フィーリングで分かる、衝撃。


 呂布カルマはよくヒップホップ界では宗教家だの教祖だのよく言われていますが、この動画見る度に、信者が生まれてしまうのも無理はないと思ってしまいます。


 ちなみに運営主が上のバトルで一番好きな点は、実はENEMYの「腹一杯にさせてくれ」に対して、呂布カルマが「まんまの時間だガキは帰りな」とアンサーしているところです。

ライムとは何か

まずはコチラをどうぞ。


韻マンと晋平太による韻踏み大戦争です。驚く程再生回数多いですね。


 私が聞き逃していなければ単語レベルで数えて、韻マンの全3回のバースで、各7、7、10の計24回、晋平太の全3バースで、各8、10、6でコチラも計24回韻を踏んでいます。数えたら同じで当方もビックリです。こんな試合初めて。

ライム解説

この『韻を踏む』ことが、ヒップホップでいう『ライム』です。
そして、この試合で一番質の高い4小節がコチラ。

いったいどっちが恐竜 俺はほとんど化石
完璧 稼ぎ 頭じゃないけど過激反撃開始


 最後の「開始」を除いて、『化石』『完璧』『稼ぎ』『過激』『反撃』の全てにa,e,iの母音の並びが入っていることにお気づきになったでしょうか。これがフリースタイルなんて、考えられない。


 上のラインは晋平太の2バース目ですが、韻マンも若手最強のライマーと呼び声が高いです。韻マンは母音を部分的に合わせていく『語感踏み』というのをやるので、どこが押韻になっているのか始めは分かりにくいですが、これを語ると長くなるのでまた日を改めましょう。とにかく、即興の韻踏みに関して、若手ラッパーで彼の右に出る者はいません。


 そんな韻マンは、韻踏みを重視しすぎて相手のラップにちゃんとアンサーできていないことが多いのですが、しっかりと互角に踏み合った上で、アンサーで圧倒的に上を行く晋平太、強すぎ。なにより晋平太、滑舌良過ぎ。

いかがだっただろうか

 ヒップホップの楽しみ方、少し分かってきたような気がしているアナタ。ラッパーの頭の回転の速さは、時速5万キロのメリーゴーランドであることに気付き始めていることでしょう。ヒップホップ、やはりビートだけでどこまでも面白くなれる音楽です。


 今回は『パンチライン』と『ライム』だけ紹介しましたが、次の記事『ラップを全く知らなかったのに、MCバトルを3つ見ただけで虜になってた【ヒップホップ入門:第三弾】』で残りを紹介していきます。

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